2024/01/30
クリニックの内装をおしゃれに見せるには。快適で好印象な空間の作り方
近年はクリニックの数が増えており、「なかなか患者様が獲得できない」、「来てくれても定着しない」など、悩みを抱えるクリニックが多いでしょう。
そんな中、できる対策の一つとして、クリニックの内装をおしゃれにすることが挙げられます。
この記事では、クリニックの内装をおしゃれにするためのポイントや、おしゃれにするメリットなどについて詳しく解説します。
クリニックの内装をおしゃれに見せるためのポイント
クリニックの内装をおしゃれに見せるには、さまざまなポイントがあります。
ここで、具体的にどこに気をつければ良いか見てみましょう。
リラックスできる明るさを目指す
クリニック内をおしゃれに見せるために、患者様がリラックスできる明るさに調節しましょう。
明るさ一つでおしゃれさは演出できますが、そもそも快適な明るさになっていない場合は、おしゃれさの評価につながらないためです。
例えば、クリニック内が明るすぎると、患者様の気持ちを落ち着かなくさせたり、ストレスを与えたりすることがあります。
逆に、暗すぎると陰鬱な気持ちにさせてしまうことがあります。
そのような空間は快適とはいえず、おしゃれさからも遠のいてしまうのです。
窓を増設して自然光が差し込むようにする、光が目にやさしく届くよう間接照明を設置するなど、さまざまな工夫が大切です。
居心地の良い空間は、体調が悪化している患者様の緊張やナーバスになった気持ちをほぐせるメリットもあるため、ぜひ検討しましょう。
室内空間の広さを意識する
クリニック内は、できるだけ広さを取ることを考えてみましょう。
ぎゅうぎゅうに詰め込まれた空間は、狭苦しく、おしゃれとは程遠い印象になりやすいためです。
人が歩きやすいよう動線を意識したスペースを作り、感染症防止のため、患者様同士が離れて座れるようにイスを配置するといった工夫を行ってみてください。
なお、スペース作りの際、クリニックによっては、杖や車椅子を使う患者様のことも考慮する必要があります。
どのような患者様でも負担なく移動できるようにスペースを確保し、バリアフリー化も検討しましょう。
クリニック内を飾りつける際も余白を意識して、置き過ぎないこと、詰め過ぎないことでおしゃれに見せることができます。
曲線的なデザインを取り入れる
クリニック内には、曲線的なデザインを積極的に取り入れると良いでしょう。
曲線的なデザインには、クリニックが持ちやすいマイナス印象を、緩和してくれる効果が期待できるためです。
清潔感を持たせるための白い服や、医療機器や医療器具などが持つ無機質さは、「怖い」や「冷たい」といったマイナス印象を与えやすくなっています。
曲線的なデザインは、直線的なデザインと違って柔らかさや温かみを感じさせ、マイナス印象を和らげてくれます。
受付のカウンターやソファ、照明などに曲線的なデザインを取り入れることで、居心地よくおしゃれな印象を作ることができるでしょう。
自然を取り入れる
温かみを感じられるおしゃれな内装に仕上げたい場合は、自然を取り入れることも考えてみてください。
主な対策としては、壁面緑化や、観葉植物や水槽の設置が挙げられます。
壁面緑化を行えば、壁や柱などに、大胆に緑を取り入れることができます。
施工業者にもよりますが、壁面緑化は生花だけでなく造花も選べるため、お世話の手間が心配な方も安心です。
ワンポイントで観葉植物を設置するだけでも、目にやさしい緑で患者様をリラックスさせられるでしょう。
また、水槽を設置すれば、泳ぐ魚が患者様を癒してくれる存在になってくれます。
スペースがない、あるいは設置に適さない場合は、木目調の家具や、自然モチーフの絵画などでも代用可能です。
配色のバランスを整える
おしゃれな内装にしたいのであれば、配色バランスを整えることが大切です。
クリニック内にさまざまな色が混在していると、おしゃれに見えにくいためです。
また、清潔感がある白は、クリニックの内装に取り入れやすい無難な色といえるでしょう。
しかし、多用すると単調になり、おしゃれに見えない、質素で無機質な印象を与えやすいなどの問題があります。
赤は情熱的、ピンクはやわらかい、オレンジは元気など、配色次第で与える印象も変わります。
色によって、「安らぎが感じられる」や「緊張しにくい」など、心に働きかける効果も異なるため、色彩の効果まで考慮することが大切です。
天井や壁、床などの大枠から決めて、受付や椅子などの設置物は、大枠に合わせて決定するとスムーズです。
絵画や置物、観葉植物などを設置する場合も、全体的な色との相性を考慮すると良いでしょう。
空間に統一感を持たせる
おしゃれに感じる内装に仕上げたいときは、空間に統一感を持たせてみましょう。
統一感がない空間は、おしゃれさよりも先に、ちぐはぐな印象や違和感を与え、評価されにくいためです。
例えば、カフェのようにアットホームな雰囲気、親子でくつろげる空間など、コンセプトを決めて外装まで統一することをおすすめします。
そうすることで、違和感がなく受け入れられやすい、おしゃれな雰囲気にすることが可能です。
なお、コンセプトは、ホームページのデザインや、クリニックが掲げている目標、メインとなる患者様の年齢層や性別、現在使用しているロゴなども考慮して、トータル的に決定する必要があります。
内装は子どもが喜ぶようなものに仕上げていても、ホームページ上では堅苦しい雰囲気だと、患者様の混乱を招いてしまうといったことがあるためです。
実際のクリニック内装を参考にする
クリニックの内装デザインを決めかねるときには、他のクリニックを参考にするのも有効な対策です。
高く評価されているクリニックに実際に足を運んだり、他のクリニックを利用した知り合いの方から、どのような点が良かったか聞いてみたりすると良いでしょう。
独立前に所属していたクリニックで、患者様が快適に過ごせるクリニック内装について、アドバイスをもらってもよいかもしれません。
自分だけでは、ひらめくアイディアに限界があります。
また、「このぐらいのスペースがあれば良いだろう」「この色がぴったり」と思っていても、実際に設置してみるとイメージと違うといったこともあり得ます。
行き詰まっている場合は、具体的な成功例から学ぶことがおすすめです。
待ち時間の退屈を減らす仕組み作りも大切
おしゃれな室内空間を作るためには、患者様の退屈を減らす仕組み作りも大切な要素です。
クリニック次第ですが、混雑中はどうしても患者様をお待たせしてしまうことになります。
内装のおしゃれさで患者様の負担は減らせますが、退屈な時間までは減らすことはできません。
そのため、待ち時間を苦痛なだけの時間にしないためにも、壁掛けテレビ、新聞、週刊誌などを設置すると良いでしょう。
ただ、何を設置するかで、おしゃれな雰囲気になるかが変わってきます。
壁掛けテレビ一つとっても、サイズはどの程度が適当か、どこに設置するか、どのような番組を流すかなど、決めることは多いでしょう。
新聞や週刊誌などの読み物も、クリニック内の雰囲気に影響するため、何を設置するかしっかり検討することが大切です。
トイレにもこだわり
トイレのような場所も、デザインにこだわりを持つと良いでしょう。
一見して見えにくい場所ですが、トイレは患者様が必ず利用する空間です。
清潔感があれば好印象になるだけでなく、壁材や床材、手洗器や照明などのデザインがおしゃれだと、気持ちよく利用することができます。
また、トイレは、デザインと利便性の両立を考える必要があります。
ユニバーサルデザインの採用、オート水栓やハンドドライヤーの設置などで利便性が上がるため、検討しましょう。
診療科によっては、おむつ交換台など、利用者に合わせて設置する設備も検討してみてください。
医療用ウェアも内装の一部と捉える
クリニックの内装に統一感を持たせたいとき、スタッフが着る医療用ウェアも併せて検討しましょう。
医療用ウェアも、デザインや品質、色合いなどがさまざまで、印象を左右する要素になるためです。
例えば、高級感のある内装で仕上げた美容系クリニックには、合わせる医療用ウェアも高級感がないと釣り合いません。
上質な素材が使われていることはもちろん、色合いも上品な黒やベージュ、紫などが候補に挙げられるでしょう。
スタッフの接遇を重視しているクリニックや、スタッフ数が多いクリニックであれば、医療用ウェアは自然と患者様の目に入ります。
そのようなクリニックでは、ぜひ検討したい要素の一つです。
専門家に相談する
クリニックの内装で失敗したくない方は、専門家に早めの相談をすることも大切です。
おしゃれさと実用性の両立は、経験がない方にとっては難しいためです。
そのため、「大きな費用を掛けて改装したのに、まったくおしゃれにならなかった…」、「おしゃれにはなったが、動線が確保されておらず、使い勝手がいまいち…」といったことが起こり得ます。
全体的なバランスも大事で、一部をリフォームしても、あまり印象が変わらないこともあります。
専門家に相談することで、そういった事態を防ぐことができるでしょう。
相談する際は、実績豊富な会社を選ぶのがおすすめです。
まずはホームページ上で、実績や施工事例などを見て、おしゃれにしてくれそうな会社を選んでみてください。
内装デザインの診療科別のポイント
内装デザインは、診療科によって適したものが異なります。
上記の要素を取り入れる前に、診療科別のポイントについても確認しましょう。
内科
内科は、訪れる患者様の年齢層が幅広いため、万人受けを意識した内装デザインがベストです。
男女どちらにも偏らないデザインを考えると、白を基調にするのが無難といえるでしょう。
ただ、白のみでは無機質な印象を作ってしまうため、木目調の家具や観葉植物を設置するなどして、温かみのある場所として演出することが重要になります。
また、内科は人が多い分、患者様が座って待つ時間が長くなりがちです。
そのため、長時間座っても疲れないよう椅子にこだわったり、待ち時間でストレスを感じにくいように壁掛けテレビや読み物などを配置したりすることが求められます。
眼科
眼科は、検査の工程が多く、患者様の移動が多いという特徴があります。
また、年齢層が子どもからお年寄りまで幅広く、視覚障害を持った方も来院されるのが特徴です。
そのため、第一に考えたいのは、患者様とスタッフがスムーズに移動できるように動線を確保することです。
クリニック内のスペースを広く取り、バリアフリー設計にする、段差をあまりつけないなど、移動しやすさを第一に考えた内装が求められます。
外科・整形外科
外科や整形外科を訪れる患者様には、杖や車椅子の利用者が珍しくありません。
バリアフリー設計をするのはもちろん、全体的にスペースの広さを確保するようにすることが大切です。
また、痛みを抱えている患者様が多くいらっしゃいます。
配色は、興奮作用があるような赤系の色合いは避け、落ち着ける青色や緑色などで配色バランスを整えると良いでしょう。
リラックスできるよう自然を取り入れることも良いため、壁面緑化や観葉植物の設置なども検討してみてください。
精神科・心療内科
精神科や心療内科のようなメンタル系のクリニックは、開放感が大切です。
患者様の気持ちが落ち込み、閉塞的な感情を抱きやすいことから、開放感がある内装デザインが好まれやすいといわれています。
スペースは広く取るようにすることはもちろん、天井を高くするようなリフォームも、場合によっては検討してみると良いでしょう。
また、ポジティブで温かな居場所を演出するためにも、太陽光を取り入れる、観葉植物を設置するなども有効な対策として挙げられます。
皮膚科・美容外科
皮膚科は、保険診療メインのクリニックと、自費診療のクリニックで、適した内装デザインに大きな差があります。
保険診療メインのクリニックは、患者様の年齢層が幅広く、性別を問いません。
そのため、万人受けを目指したシンプルなデザインがポイントといえるでしょう。
一方、自費診療がメインの皮膚科や美容外科は、万人受けを目指す必要がありません。
そして自費診療は費用が高くなりがちなことから、患者様がその費用に見合うと思えるような、満足度の高い空間づくりが大切になります。
例えば、高級ホテルのようなラグジュアリーな雰囲気を演出したり、モダンな家具で非日常感を出したりといった工夫が挙げられます。
婦人科・産婦人科
婦人科や産婦人科は、主な利用者が女性です。
受診時には、患者様がナーバスになっていることがあるため、性別と心理状態を考慮したデザインが大切です。
安心感やリラックスなどをテーマに、女性向けの内装デザインを作っていくのが基本といえます。
近年は、旦那さんやご両親が付き添うこともあるため、クリニックによっては完全に女性向けのデザインにしない選択肢もあります。
クリニックのコンセプトに合わせて、デザインを検討しましょう。
小児科
小児科は、子どもを診ることがメインの診療科です。
そのため、子ども好みの内装デザインを考える必要があります。
例えば、子どもが遊べるスペースや絵本などを用意する、キャラクターや動物モチーフの飾りつけを行うなどです。
子どもが転倒しても良いようにクッションフロアや、ぶつかっても痛くないよう丸みのある家具を設置するのも良いでしょう。
また、子どもを連れてくるのは保護者のため、保護者にも受け入れられるような内装デザインであることが大切です。
全体的には子ども向けですが、大人が座っても疲れない高さのイスや、大人用の読み物を用意するなど、細かなところでの気配りを行いましょう。
歯科
歯科は、患者様からマイナスな印象を持たれやすいという特徴があります。
歯科は、「治療が痛い」「音が怖い」など、不安に思われる要素が多いためです。
そのため、クリニックの内装には、患者様に安心感を与えるようなデザインが求められます。
例えば、待合室の照明を適度な明るさに保つだけでなく、電球色を温かみのある色にすることも工夫の一つです。
落ち着けるような配色バランスにし、自然を取り入れる、ヒーリング系の音楽を流すなど、安心感を重視した内装と雰囲気にしましょう。
クリニックの内装をおしゃれにするメリット
クリニックの内装をおしゃれにすることには、さまざまなメリットがあります
ここで、具体的なメリットを3つ見てみましょう。
患者様に選ばれる満足度の高いクリニックを目指せる
クリニックの内装をおしゃれにすれば、患者様に選ばれるクリニックを目指せます。
クリニック数が増加した現代は、患者様がクリニックを選ぶ時代といえるでしょう。
例えば、令和3年に行われた厚生労働省の「医療施設調査」では、全国の一般診療所(クリニック)の数が前年から1,680施設増加したとされています。
令和4年の「医療施設調査」でも、一般診療所の数は890施設増加したことがわかっており、クリニックは年々増えている傾向です。
クリニックが増えれば、医師の腕の良さだけではなく、クリニック内装のおしゃれさ、雰囲気、快適さなども求められるようになってきます。
内装がおしゃれだと好印象になり、SNSやレビューなどで評価され、リピートが期待できます。
クリニックの業務効率が向上する
クリニックの内装を見直せば、業務効率の向上にもつながります。
例えば、動線を改善することでスタッフが動きやすくなり、業務効率の向上が見込めるでしょう。
また、明るさや配色に気を遣うことも、業務効率の向上につながる要素です。
クリニック内の明るさが適切であれば、パソコンや書類が見えやすく、作業がしやすくなるでしょう。
配色効果により、スタッフの集中力を高める効果も期待できます。
さらに、長時間同じ色を見ていると補色が視界に残る「補色残像」を減らすといったことも可能です。
ブランディングで価値を高められる
クリニックの内装をおしゃれに統一することで、ブランディングも可能です。
ブランディングとは、競合と差別化しながらクリニックの価値を高めることです。
患者様に「〇〇といえば××クリニック」「△△の色は××クリニックのイメージ」といったように覚えてもらえます。
例えば、デザインやコンセプトなどを統一すれば、ロゴやイメージカラーなどが印象に残りやすくなります。
ブランディングが進めば、スタッフの意識や行動も、クリニックの方向性に合致しやすくなるでしょう。
クリニックの内装をおしゃれにしたい方はTOMITAへ
この記事では、クリニックの内装をおしゃれにするポイントや、おしゃれにするメリットなどについて解説しました。
TOMITA株式会社は、美容外科や歯科など、さまざまなクリニックの施工を行った実績を持つ、内装工事の専門家です。
TOMITA株式会社の強みは、設計デザイン・オーダー家具製作など、独自の空間デザインチームで、すべて一括して行えることにあります。
また壁面緑化事業も2009年より行っており生の壁面緑化、フェイク壁面緑化共に数多い施工事例がございます。
ワンストップだからこそ、クリニック内装のデザイン・設計から施工まで、お客様の納得のいくものを、納得できる早さで提供可能です。
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